複数社から見積もりを取得、比較しトータルに検討__。そういった従来の方法も間違いではありませんが、この金額が「妥当」であるか、客観的かつファクトベースのデータを利用することで、より正確な判断が可能になります。
今回は実際に行われた仕入れコストのデータ解析事例をご紹介し、貴社のDX推進のヒントを持ち帰っていただければと思います。
見積書の裏側で起きている見えざる市場価格の変動
あらゆる業界において、取引先(御社仕入先)の見積もり金額の妥当性は常に変化しています。特にその商品の原材料費が外部環境によって変化したのにも関わらず、見積もりに反映されてない場合は注意が必要です。本当は取引先の原価コストは下がっており、より安く提供できるのに見積もり金額は前回と同じ―。こうした価格交渉の機会は多いですが、日常的に市場価格を追っているのでもない限り、それに気づくのは困難です。
見積もり金額の根拠となるファクターをデータ解析
見積もりの数字の裏側まで見通し、有利に交渉するために重要なのが「リアルタイムデータ解析」です。原材料費の現在価格、これまでの価格の推移はオープンデータから取得でき、現在の価格が過去数ヶ月と比べ上がったのか下がったのか把握できます。また、専用の高度な数理モデルを適用することで、数ヶ月先の価格推移も約70%の精度で予測できます。
価格交渉の鍵となる原材料費の将来の価格をある程度把握している企業とそうでない企業では、業績や優位性に大きな差が出てきます。実データをもとにファクトベースで交渉できるからです。
さらに今後はAI技術の発展によって解析精度が高まると予想されています。
ステンレス鋼管材の市場価格の推移と、数理モデルによる将来の価格推移予測(グラフ右恥の赤線が最も可能性の高い推移、その周りのピンクの帯が推移予測のブレの可能性を示し、価格が帯に収まる確率が約70%)
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基幹システム等の取引データを利用し「積算原価を適正化」する方法
製造の現場においては、以下の様な理由で製造原価を正しく把握できなくなるケースが想定されます。
- 外部環境の変化(原材料費/燃料費高騰/物流コスト増など)が積算価格表に反映されていない。
- 高機能製商品/汎用品への間接費の按分が複雑である。
- 工員の平均労務費が反映されてない。(古いデータを使っていると現在の市場の平均コストと乖離する)
原価が正しく把握できない場合、以下のような不都合が発生すると想定されます。
- 顧客への見積金額を適正値より低く設定してしまい、粗利益が減少
- 顧客への見積金額を適正値より高く設定してしまい、同業他社に対して価格競争力が低下
下図はケース1のイメージ図です。青枠内の見積金額が適正値より低いために粗利益が減ってしまいます。図中の青の点は、個々の製品の販売をプロットした結果です。機械部品製造メーカーが、取引先から部品購入の相談に対する見積金額と実際の原価の関係性を示しています。点線より上の点は、見積金額よりも実際の原価の方が高いことを示し、安い見積もりを出してしまった可能性を示唆しています。
リアルタイムデータ解析×AIエージェントのインパクト
前述のように市場価格は常に変動していますが、その変化全てが交渉の機会になるわけではありません。必要な時に必要なアクションを促す仕組みが重要で、アラートのオートメーションにAIエージェントを利用できます。
ここでいうAIエージェントとは、予め設定しておいたアラート条件を学習させ、日々データ解析を行わせるなかで条件に合致した時のみアラートやメッセージを送る仕組みです。
例:頻繁に同じ商品を取引先から仕入れる場合、その商品の価格に大きな影響を与える原材料の価格推移を監視させ、価格が下がっているにも関わらず見積もり金額に反映されていない(前回と同じ)場合にアラートを出す等です。これは一度設定してしまえばマネージメント不要で自動的かつ常時アラートを受け取れます。
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